【データで見る】20代事務職の年収は300万円台で女性のほうが多い！？年収に関する悩みや転職について

2025年1月18日

学校を卒業後に就職し、事務職で働いている20代の方は、自分の年収が十分な金額だと満足しているでしょうか？　あるいは、他の仕事と比べて少なく感じているでしょうか？

事務職はワークライフバランスの取りやすさ、心身の負担や責任が重くないことから、人気のある職種です。反面、年収は低い傾向があり、収入面で問題を感じるケースもあるでしょう。

今回は20代事務職の年収を取り上げ、データから見る年収額や20代事務職の悩み、年収を上げる方法などを解説します。

20代事務職の年収は300万円台

令和5年賃金構造基本統計調査の結果から見える、20代事務職の推定年収は300万円台でした。

	男性	女性
毎月の給与	229,400円	232,600円
年間の賞与（ボーナス）	391,200円	555,200円
推定年収	314万円	334万円

※e-Stat 統計で見る日本「令和5年賃金構造基本統計調査」より
※調査結果より年齢階級20～24歳と25～29歳の結果を加重平均して算出
※毎月の給与は「支給する現金給与額」から、時間外手当（残業代）などを差し引いた「所定内給与額」の項目を参照
※年間の賞与は「年間賞与、その他特別給与額」の項目を参照
※推定年収は毎月の給与×12ヶ月+年間の賞与として算出

20代に限定すると、女性のほうが収入が多い結果です。しかし、30代以降は状況が逆転し、男性のほうが年収が多くなります。

事務職の推定年収	男性	女性
20代	314万円	334万円
30代	452万円	392万円
40代	590万円	417万円

※同調査結果より、同様の方法で30代・40代の推定年収を算出

女性は結婚・出産を機に働き方が変わり、キャリアがストップするケースが多いため、このような差が発生しているものと考えられます。

20代事務職の年収に関する悩み

20代事務職の人は年収について、以下の悩みを感じることがあります。

早急な年収アップを望んで転職をしようにも、実務経験が少ない状態では、好条件な求人での採用は困難です。現状を維持しつつ、地道に年収アップを狙うか、リスクを飲み込んで転職に挑むか迷うでしょう。

未経験から事務職に転職した20代の人だと、なおさら経験が少ないため、より良い条件で次の仕事が決まるかも不安です。

事務職の場合、職場内にロールモデルとなる人がいないこともあります。

事務職は一般職として扱われ、事務職に就いている人は役職者に昇進できない人事体制の会社もあるようです。その場合、同じ職場で事務職の経験を積んでも管理職にはなれず、大幅な年収アップを期待できない可能性があります。
（事務職を統括する管理職は、他部署を経験してきた総合職の人材が着任し、業務の内情を知らない人が上長となる）

そのため、事務職で働く人が年収アップを考える方法に、同じ職場で成果を出してキャリアアップする選択肢が選べない会社もあるでしょう。

また、年収自体には不満がなくとも、就職して実際に働いてから、仕事が自分に合わないと感じて悩む人もいるかもしれません。

20代事務職が年収を上げるには？

20代の事務職で働く人は、まだ経験が少ない状態。20代前半ならば、入社したばかりという人もいるでしょう。

そのため、今は年収が低くとも、今後の頑張り次第で上がる可能性は十分あります。人事評価や昇給制度を確認し、どのような業務貢献ができれば年収アップにつながるかを考えて行動しましょう。

ただし、事務職は直接利益を生まない仕事です。貢献が評価されにくく、収入が上がりにくい仕事であることも事実です。社内に5年後・10年後のモデルケースとなる人がいるなら、参考にしてもよいでしょう。

もし、現在の会社では希望する年収や思い描くキャリアプランを描けないと感じたなら、部署異動や転職も検討しましょう。20代のうちのほうが挑戦しやすいことも多いため、キャリアチェンジするなら早めの判断が重要です。

20代事務職が転職するなら？

20代事務職の人が転職を考えるのは、以下のようなときではないでしょうか。

いずれの場合にせよ、20代の人は選択肢が豊富です。30代、40代で転職を考えると、年齢が不利に働くケースもありますが、20代ならば将来性を加味して未経験分野でも採用の可能性が広がります。異業種や成長企業への挑戦、未経験職種への転職もやりやすいでしょう。

ただし、選択肢豊富とはいえ、無計画な転職は禁物です。転職する際はどのようなキャリアを積みたいか考え、年収や働き方などの希望条件を確認して取り組みましょう。

まとめ

政府統計データによると、20代事務職の推定年収は300万円台でした。男女で比較すると、20代事務職は女性のほうが年収が多いという結果に。しかし、30代、40代と年代が上がると逆転し、男性のほうが多く年収を得ています。

事務職は業務の負担が重くなく、ライフワークバランスを取りやすいため人気のある職種です。その一方で、年収が低く抑えられやすいところもあり、収入面で不安を感じる人もいます。

今、事務職で働いていて、年収に不満を感じる20代の人は、どのようにすれば年収が上がるか考えてみましょう。もし、今の職場では希望する年収に届かないようなら、転職も有効な手段です。キャリアアップやキャリアチェンジを考えて、自分にとって最適な選択ができるよう行動しましょう。