体験談:接客業に就いた事務たぬきはこうして事務職になった
自身の体験を元に、事務で働く人・事務で働きたい人の参考になればと思い、体験談コラムを書いています。
今回は事務たぬきが事務職へのキャリアチェンジ、キャリアスタートを叶えた経緯についてです。
そう、事務たぬきは新卒入社時から事務職だったわけではありません。
最初に入った会社は娯楽産業であり、接客業がメインのお仕事でした。
だから、違う職種からでも事務職への転職は可能ですし、必要なスキルや自分の強みを活かせればそう難しくないと思っています。
まず、事務たぬきの職歴を紹介
最初に、事務たぬきの職歴を説明します。
- 短大を卒業して接客業メインの会社に新卒入社
- PCスキルを買われて事務職にキャリアチェンジするが会社倒産
- 新しい職場で営業事務を経験するが仕業務負荷と人間関係で少々病んで退職
- 派遣社員として事務の仕事に就く
- 派遣先で直接雇用されるが待遇や会社方針に嫌気が指して退職
そして現在は、フリーライターとして、細々と暮らしております。
結局、組織に属さず、自分の裁量で仕事内容や量を選べる状態が合っているのかなぁ……と分析。
事務たぬきが事務職になるまで
学生時代、就職活動をしていた事務たぬきは
「できれば内勤の事務職が良いな~」
「パソコンも多少は使えるし、そういう求人ないかな~」
などと考えていましたが、時代はそんなに甘くありませんでした。
なので無職になるのを避けるため「何でもいいから就職しなくちゃ」というマインドだったのを覚えています。
就職活動が難航する時代
事務たぬきが就職活動をしていたのは、2000年代の初めごろ。
振り返って考えると、就職氷河期の終わりが近づいていたわけですが、当時の事務たぬきにそんなこと分かるはずもなく……
適性とか希望職種とか、贅沢な条件を提示して仕事を選べる状況じゃなかったんですよね。
先輩方からは就職活動の大変さを聞いており
- 仕事に就くのは大変な労力がいるもの
- 説明会や面接に参加する交通費は全部応募者が負担する
- 何か1つでも粗相があれば採用の道は閉ざされ、2度目はない
- 内定をいただけるだけでありがたいのだから配属に文句を言わない
- 入社後は休日出勤も残業も転勤も受け入れるのが当たり前
- 未経験のヒヨッコを雇って給料を支払いながら指導して下さる就職先は神に等しい
……みたいな価値観を植え付けられていた気がします。
今思うと、極端すぎるんですけれどね。
新卒無職は避けたかったから内定をもらった会社に勤める
そんなわけで、大変な思いをしながら就職活動し、何とか1社だけ内定がもらえたので、そこで働くことにしました。
卒業後の居場所がなく、引き続き職探しする状態は避けたかったんですよね。
少額ですが、奨学金も借りていましたし、返済していくにはどこかに就職しておきたかったんです。
就職先の会社は接客業・サービス業の事業をメインに展開しており、新卒採用されれば店舗スタッフとして配属されることが決まっていました。
休日や勤務時間はシフト制。
不規則な生活を余儀なくされ、周りは男性だらけという環境……。
セクハラが問題として取り沙汰される時代になっていましたけれど、女性というだけでマイノリティ。
少々の発言はスルーして、何なら上手いこと切り返して「面白い奴」と思ってもらってナンボみたいな状態でした。
正直、性格的に合わない場所で働いていたのは否めません。
でも、当時は仕事を選べる状況じゃなかったんです。
奨学金も返したいし、不規則な生活だとしても無職よりは良いだろうと思っていました。
それに、お給料は結構良かったんです。
接客トラブルにあたることもあるけれど、残業はほとんど発生しなかったのもありがたいことでした。
キャリアチェンジのためスクール受講を決意
新卒入社から2年ほど経過した頃、この仕事をいつまで続けるのかと考えるようになりました。
店舗のいちスタッフとして働く、代わり映えのしない毎日。
人事異動で内勤職に移れたらと思うものの、そんな機会は訪れません。
でも、同期は気づいたら店舗スタッフから内勤の部門に異動していました。
(本人はなんで異動になったか分からないと言っていました……)
給与はそこそこの金額をいただいていたので貯蓄もある程度できている状況。(実家暮らしだったのも大きい)
ならば、奨学金の繰上返済&スクール受講してキャリアチェンジを狙えるのではと思い至ったのがターニングポイントです。
もともと、学生時代からPCスキルは多少身につけていました。
親がそういう方面に明るく、お古のPCでインターネットやったり、ホームページ作ったりしてたんです。
交流サイトの掲示板に書き込んだり、チャットで遅くまでファントークしたりで、タイピング速度も速い。
WordやExcelも多少は使えました。
でも、毎日店舗で忙しく接客する状況では、そうしたスキルが活きることはありません。
昇進して管理職にでもなれば、売上管理とか勤怠管理でPCを使う機会もあったでしょう。
それこそ、本部の内勤職にでも異動すれば、オフィスワークに活かせたと思います。
けれど、そんな変化を今の職場で求めるのは難しいだろうと思い、キャリアチェンジを決意。
次に働くなら内勤の事務仕事が良いので、もう少しPCスキルをきちんとしたものにしておきたいと考え、スクール受講を始めました。
そして、時期を見て退職の意向を上司に伝え、新卒入社した会社を3年ほどで去りました。
PCスキルが活きて事務職のキャリアが始まる
スクール自体は新卒で入った会社に在籍していたときから通っていたのですが、シフト勤務しながらということもあり、受講時間を確保するのが大変でした。
認定資格の試験内容もそこそこ難しく、学習時間を確保しないと……という感じだったので、次の仕事が決まる前に退職。
日勤のアルバイトをしながら週1~2ペースでスクールに通い、認定資格にも合格してから、あらためて就職活動に入りました。
すると、スクールで学習してきたスキルを目に留めてもらえ、小さな家族経営の会社に採用が決定。
晴れて、事務たぬきは事務職のキャリアをスタートさせることになりました。
……ただ、このとき入った会社はさまざまな事情が重なって倒産してしまい、また新たな苦労を経験することになります……。
もしも、この会社が倒産しなかったら……
仕事量はそんなに多くなくて気楽に働けていたので、ずっと務めていたかもしれません。
事務全般に関わり、経理とか労務とかの経験も積んで、業務の空き時間を使って資格を取得するとか……
やがて、後継者問題から会社を畳むとなっても、ツテで何処かの事務職に収まっていた可能性はあるのかな、なんて考えることもあります。
事務職に就くならPCスキルは重要
そんな事務たぬきの身の上話でしたが、事務職への転職が叶ったポイントはPCスキルだったと思います。
スクールに通って磨きをかけたのも良かったのではないかと……。
だから、未経験から事務職への転職を叶えたいなら、ある程度のPCスキルがあると有利です。
必ず希望の事務職に就けるとは言い切れませんが、アピール材料にできますし、得意分野があれば自信を持てます。
事務たぬきがスクール通いをしていた頃は、所定の時間に教室へ行って授業を受けるスタイルでしたが、最近はオンラインで受講できるスクールも増えています。
ハロー!パソコン教室オンライン校もその一つ。
Word・Excel・PowerPointを基礎から学べるほか、Microsoftの認定資格であるMOS対策講座も用意しています。
自分のレベルと求めるスキルに合わせてコースを選択でき、まとめて受講するとお得なセットコースもあります。

事務歴十数年のたぬきです。
就職氷河期で苦しみ、合わない仕事に疲れ、転職して事務職に就くも会社倒産。再就職先がブラック体質で心を病み……持ち直して事務の派遣で仕事に復帰したのち直接雇用となるも、仕事量と給与のバランスに納得できず、組織に属することを諦めました。
現在、フリーライターとして死なない程度に生きてます。
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