事務職も高収入な業界ってある?給与水準が高い業界や高収入な事務求人の見つけ方を解説

2024年10月29日

ほかの職種と比較すると、給与が低い傾向にあるのが事務職。

「事務職で頑張っているけれど収入面に不安がある」
「もっと高収入な仕事がしたいけれど、事務では無理?」
と思っている人もいるでしょう。

事務職のままでも、給与水準の高い業界への転職やスキルアップにより、高収入を目指すことは可能です。
簡単ではない部分もありますが、高収入な事務職で働く方法を知って、収入アップを目指しましょう。

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事務職で高収入は実現できる?事務の収入が少ない現実について

事務職は以下の理由から、給与が低い傾向にあります。

事務職の給与が低い理由
  • ルーティンワークが多い
  • 肉体的・精神的な負担が少ない
  • 利益に直接貢献しない部署

つまり、事務職の仕事はパターン化すれば誰でもでき、営業成績や販売成果といった具体的な数字にあらわしづらい内容です。
その結果、他の職種と比べると給与が低くなりやすい状態になっています。

たとえば、営業職ならば成績に応じた昇給・昇格があり、成果がボーナスに反映されるケースもあるでしょう。
販売職ならば、日々の販売成果がダイレクトに自身の成績として評価されます。

一方、事務職は書類作成や電話応対、備品の管理など、会社を円滑に回すための業務が中心です。どんなに営業職や販売職の人がスムーズに働ける環境を整えても、評価はされません。

「いつもわかりやすく書類を作ってくれてありがとう」と、感謝を伝えてくれる人がいたとしても、給与に反映されるものではないのです。

くわえて、テクノロジーの進歩も事務職が評価されにくかったり、収入が低く抑えられたりする要因です。
専門の事務担当を置かなくても業務を自動化できるため、事務職は人数を減らして非正規雇用でまかなう企業も珍しくありません。
非正規雇用の事務員だと、収入アップの機会も限られ、元々の給与条件も抑えられているケースが一般的です。

では、事務職で高収入を目指すことは無理なのかといえば、そんなことはありません!
事務職でも高収入を目指せる方法を知って、希望を叶えましょう。

事務職で高年収を実現する2つの方法

事務職で高収入を実現するには、大きく2つの方法が考えられます。
それは、業績好調な業界の事務職で働くか、スキルアップ・キャリアアップで収入を上げるかのいずれかです。

自身が置かれている状況や勤め先が属する業界を検証し、事務職でも高収入を目指すには何が必要かを考えましょう。

好調な業界の事務職に転職する

会社自体の給与水準が高い企業であれば、事務職の給与も高くなる傾向があります。
特に、成長産業や将来性のある業界は、人材確保のために高めの給与設定をしているケースが多いでしょう。

収入を上げる目的で転職するなら、会社業績が良く、今後の伸びしろが期待できる業界選びが大切です。

現職のままスキルアップ・キャリアアップで収入を上げる

現在の勤め先に満足していて、業界の将来性も期待できる状態ならば転職する必要はないでしょう。
その場合は、スキルアップで収入を上げることに取り組みます。

資格取得や語学の習得など、会社が属する業界で求められるスキルを身につければ、昇給や昇格につながります。

「転職して年収アップ」と「現職のまま年収アップ」どちらがおすすめ?

転職をともなう年収アップと現職のままで年収を上げる方法を紹介しましたが、どちらがよいかは状況により異なります。

転職して年収アップを狙うほうがよいと思われるシーン
  • 会社の属する業界自体が不調で、今後回復する見込みが薄い
  • 勤め先の業績が悪化しており、好転が期待できない
  • 社内に事務職で高収入な人がいない

会社業績が悪い状態にあるなら、職種に関係なく年収アップを期待できません。
むしろ、給与体系を見直して、昇給幅やボーナスを減らされる可能性もあります。

業績不振は業界自体の要因と会社自体の要因、どちらもあることです。
前者ならば別の業界へ、後者ならば経験を生かして同業界への転職も選択肢となるでしょう。

業界や会社業績が好調であっても、社内に事務職で高収入な人がいない場合は、事務職の給与体系自体を見直さない限り、高収入は叶いません。
その場合も、高収入を目指すには他社への転職が必要となるでしょう。

現職のまま年収アップを狙うほうがよいと思われるシーン
  • 会社の属する業界が好調で、今後も成長を見込める
  • 社内に事務職で高収入な人がいる
  • 会社からの給与以外に収入を得る方法を持っている

転職にはリスクがつきものです。
好調かつ今後も成長を見込める業界にいるならば、現職のまま年収アップを目指したほうがリスクは少ないでしょう。

社内にロールモデルとなりそうな、高収入な事務職の人がいる場合も、その人を参考にすることで年収アップを狙えます。

また、勤め先の給与が上がらなくても、ほかの方法で収入を得て年収アップする方法もあります。
負担が少なく、終業後や休日の時間を使って副業収入を得るのも現職のまま年収アップする方法です。

事務職でも高収入が期待できる業界・企業5選

さて、収入アップを狙って転職する場合、そのような業界・企業を志せばよいのでしょうか。

ここからは、事務職でも高収入が期待できる業界・企業を紹介します。

医療・製薬業界

医療・製薬業界は、人々の健康に関わる重要な業界です。
新薬開発や医療機器開発に関わる企業は、高い技術力と専門性が求められるため、高収入な傾向があります。
したがって、事務職も高い給与水準を期待できるでしょう。

取り扱う製品の専門性が高いため、研究開発や営業活動に直接携わらない事務職も、医療・製薬分野の知識を求められます。
医薬品の効能や関連法律、規制についても知る必要があります。

金融業界

金融業界は安定した収益が見込める業界です。
特に、銀行や証券会社などの大手の金融機関は、従業員への待遇が良く、福利厚生も充実している傾向があります。

金融業界で働くなら、金融商品や取引、規制など、金融業界に関する基礎知識は必須です。
数字を扱う業務が多いため、会計や簿記の知識も求められるでしょう。

IT・テクノロジー業界

IT・テクノロジー業界は、近年特に成長が著しい分野です。
今後も成長が見込まれる業界であり、事業を拡大している企業は給与も高い水準を期待できます。

IT・テクノロジー業界の事務職で働くなら、企業が取り扱う分野への知識が不可欠です。
事務職で対応する書類作成にも専門用語が出てくるため、十分な知識を身につけましょう。

コンサルティング業界

コンサルティング業界は、企業の経営戦略を立案したり、問題解決をサポートしたりする仕事です。
高度な専門知識と問題解決能力が求められるため、高収入が期待できます。
ただし、収入に応じて求められるスキルも高く、多忙な仕事であることは覚えておきましょう。

コンサルティング業界の事務で働くならば、クライアント業界の知識が必須です。
加えて、プロジェクトを円滑に進められるようにアシスタントとして働くため、スケジュール管理やタスク管理、リソース管理といったスキルも求められます。

コンサルタントはデータに基づいた提案も行うため、サポートできるよう分析ツールを扱うスキルも求められるでしょう。

外資系企業

外資系企業は日本企業と比べると給与水準が高く、福利厚生も充実していることが多い企業です。
グローバルな視点で仕事ができるため、キャリアアップのチャンスも豊富にあるでしょう。

外資系企業の事務で働く場合は、英語を始めとした言語スキルが重要です。
社内の公用語として英語が使われるケースがあるほか、海外企業との取引もあるためです。
ビジネスレベルの英語力があれば、活躍の機会を増やせるでしょう。

また、企業によっては他の言語を扱う国・地域との取引が盛んなケースもあります。
英語に限らず、その企業で求められる言語を習得することで、事務職も高収入を狙えます。

事務職で収入を上げるために!身につけたい資格・スキル

事務職で収入アップを目指すならば、次に紹介するスキルを身につけましょう。
すでにスキルを持っている人もレベルアップさせ、自身の価値を高めれば収入アップを狙っての転職でも有利になります。

語学力

英語をはじめとする語学力は、グローバル化が進む現代において重要なスキルです。
業績の良い分野に属する企業の多くはグローバル展開しており、事務職にも語学力が求められるケースがあります。

取引先が日本企業だけとは限りません。
電話応対やメール、提出書類などの業務で多言語対応が求められ、語学力を身につけると転職で有利に働きます。

業種に関する専門知識

自社が属する業界の専門知識を深めれば、よりレベルの高い業務対応が可能です。
自社で扱う商品の知識はもちろん、業界の動向や関連法規などに精通すれば、自身の評価も高められます。

業界に関する資格を取得したり、専門書を読んだりして、専門知識を身につけましょう。

ビジネスに欠かせないPCスキル

事務職で働くうえで、ExcelやPowerPointなどのOfficeソフトを使えるPCスキルは必須です。
高収入な事務職で働くなら、さらに高度なPCスキルも求められるでしょう。

データ分析やプログラミングなどもできれば、業務効率化に貢献できます。
転職や昇格の際の評価にもつながるため、スキルアップを目指しましょう。

高収入な事務職の求人を見つける方法

高収入な事務職に転職するには、条件に合う求人情報を扱うサイトや転職エージェントを活用しましょう。

ただし、条件の良い求人は数が限られており、簡単には見つかりません。
募集を見つけても応募者が多く、高い競争率を勝ち抜かなければ転職できないケースもあります。

日頃から業界研究や情報収集に努めて効率よく求人情報を探し、転職先で役立つスキルを身につける努力も怠らないようにしましょう。

特化型求人サイトを活用

特化型求人サイトは、特定の業界や職種に特化した求人を掲載しているサイトです。
狙いたい業界または事務職に特化した求人サイトを利用すれば、高収入な事務職の求人を効率よく探せます。

ハイクラス転職エージェントを活用

ハイクラス転職エージェントは、年収が高い求人を専門に扱う転職エージェントです。
キャリアコンサルタントが、あなたのスキルや経験に合った求人を紹介してくれます。

事務や希望する業界に特化したハイクラス転職エージェントを利用できれば、高収入な転職をさらに叶えやすくなるでしょう。

その他の求人情報サイトを活用

一般的な求人情報サイトでも、高収入な事務職の求人を見つけることは可能です。
求人検索の際に「事務職」「高収入」などのキーワードを組み合わせたり、年収の条件を設定したりして、効率的に求人情報を集めましょう。

まとめ

事務職は給与が低いのが実情ですが、高収入な業界や企業への転職、スキルアップで高収入を目指せます。

転職して高収入な事務の仕事がしたいなら、IT・テクノロジー業界や金融業界、コンサルティング業界、医療・製薬業界がおすすめです。
また、外資系企業は全体的に給与水準が高いため、事務職の給与も高い傾向にあります。

しかし、条件の良い求人情報は限られるため、すぐに転職できるとは限りません。
業界研究やスキルアップ、情報収集が重要です。

必要な情報収集と自己研鑽により、事務職で働く人もキャリアアップを目指しましょう。

この記事を書いた人
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事務たぬき

事務歴十数年のたぬきです。
就職氷河期で苦しみ、合わない仕事に疲れ、転職して事務職に就くも会社倒産。再就職先がブラック体質で心を病み……持ち直して事務の派遣で仕事に復帰したのち直接雇用となるも、仕事量と給与のバランスに納得できず、組織に属することを諦めました。
現在、フリーライターとして死なない程度に生きてます。

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