ビジネス年賀状はポイントを押さえて効果的に!作り方や注意点、文例を解説

2024年11月22日

年末が近づいてくると、年賀状を準備するシーズンです。ビジネスシーンにおいても、取引先や顧客へ年賀状を出すケースは多く、季節限定業務として年賀状作りをしなければならない事務職の方もいらっしゃるでしょう。

ただ、近年デジタル化、ペーパレス化を進める動きがあるため、年賀状は時代遅れではないかと疑問を感じることもあります。年末には事務所内の大掃除や月末処理を前倒しで行わなければならず、慌ただしい時期ですし、年賀状作りの仕事から解放されたい気持ちを持つ方もいるかもしれません。

とはいえ、ビジネスシーンにおいて、年賀状はまだまだ重視されているところもあります。今回は年末に発生する限定業務、年賀状作りについてまとめました。

そもそもビジネス年賀状って必要?

年賀状の準備は、年末だけ発生するイレギュラー業務です。費用もかかり、ペーパレス化が進む現代にはそぐわない習慣ではと思う人もいるでしょう。

しかし、ビジネス年賀状はただの習慣で送るだけではないメリットも存在します。

ビジネス年賀状を送るメリット

年賀状は新年の挨拶を伝える方法ですが、年賀はがきを郵送することでメールやチャットツールにはない、アナログならではの温かみを与えられます。特に、年配の顧客に対しては、デジタルツールよりもアナログツールのほうが好まれるケースがあり、新年に企業から年賀状が届くとよい印象を与えられるでしょう。

お正月は家族や親戚が集まる場面です。印象に残る年賀状が企業から届いていると、集まった家族・親戚にも共有され、思わぬ宣伝効果を得られる可能性もあります。

費用や手間の面でデメリットもありますが、ビジネス年賀状にはこうしたメリットもあるため、安易に廃止してデジタル化すればよいものではありません。

ビジネス年賀状の作り方

年賀状の作り方が決まっている会社や事務所の場合、例年通りの方法で手配すれば済みますが、立ち上げたばかりの事業所では、初めて年賀状を作るケースもあるでしょう。

「事務のほうで作って送っといて」と、いきなり丸投げさたら戸惑います。年賀状作成の業務を指示された場合、以下の内容確認して進めましょう。

年賀状作成を頼まれたときのチェックポイント
  • 年賀状作成の予算はいくらか
  • 何枚作るのか
  • 送り先のリストはあるのか
  • デザインのルール(会社ロゴ、キャッチコピーを入れるなど)はあるのか
  • 印刷は外注するのか、事務所のプリンターを使うのか

まず、予算と枚数、送り先のリストは最初に確認したい事柄です。枚数によって宛名書きの手間も変わりますし、送付先のリストアップからしなければならないなら、その手間もかかります。

仮に丸投げされた状態であったとしても、年賀状のデザインは印刷前に責任者の確認を取りましょう。取引先や顧客に送っても問題ないデザインや文面だと確認してもらってから送らないと、のちのちトラブルを招きます。

また、最近は宛名の印刷までやってくれる印刷所もあります。外注OKで予算に余裕があるなら活用すると良いでしょう。

郵便局に依頼

郵便局では年賀はがきの販売だけでなく、年賀状の印刷も受け付けています。

さまざまなデザインから好きなものを選択でき、法人利用も可能です。オプションで宛名印刷にも対応しているため、年賀状をたくさん出す会社・事務所なら、こうしたサービスを活用すると、年賀状作りの手間を削減できます。

また、早めに申し込むと割引もあるため、年賀状シーズンになったら早めに手配するのも、コスト削減のコツです。

印刷所に依頼

年賀状印刷を受け付けている印刷所も数多く存在します。

会社パンフレットや封筒の印刷を依頼しているところでも、年賀状印刷を受け付けているなら、年賀状シーズンが近づくと営業が入ることも。日頃から付き合いのある印刷所なら、安心して任せられるメリットもあります。

印刷の品質やデザインの豊富さなどは、印刷所ごとにまちまちです。アートやデザインに関連した事業を営む会社・事務所なら、年賀状の印刷品質もこだわりたいところ。サンプルなどを取り寄せて、どの印刷所に発注するかを検討しましょう。

こちらも早めに申し込むと割引が適用される印刷所も多いため、早めの手配が大切です。

会社の印刷機やプリンターで作成

小規模な会社や事務所なら、ビジネス年賀状を印刷する枚数も限られるため、デザインから印刷まで自作することもあります。

年賀状印刷用のソフトがあるなら作りやすいですが、専用ソフトがないと年賀状作りに一苦労するかもしれません。無料で使える年賀状デザインを配布するサイトもあるので、上手く活用しましょう。

ビジネス年賀状を作るときの注意点

デザインは会社の顔

新年最初に届く年賀状は、その会社の顔といっても良いでしょう。企業イメージや事業内容に関連したデザインであることが望ましいと考えられます。

ビジネス年賀状を手配する際は、必ず会社代表にもデザインの確認を取るようにしましょう。

適切な賀詞を選ぶ

年賀状には、新年を祝う言葉を書きますが、ビジネス年賀状ならば「謹賀新年」「恭賀新年」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などの表現が適切です。

「迎春」「賀正」などは簡略化した表記であり、親しい間柄や目下の相手へ送る場合の言葉にあたります。取引先や顧客との関係性にもよりますが、新年の挨拶として礼儀を尽くすならば丁寧な表現を使いましょう。

会社や事務所宛は「御中」、個人宛は「様」

年賀状に限ったことではありませんが、会社や事務所などに宛てて出すなら「御中」、個人に宛てて出すなら「様」を使います。

相手の会社名は「(株)」や「(有)」などと省略表記は使わず、「株式会社」や「有限会社」と書きましょう。

ビジネス年賀状の文例

年賀状に長い文章を添えることはありませんが、「謹賀新年」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」などの賀詞に続き、ひと言添えられているケースが一般的です。

年賀状に添える文章の文例
  • 旧年中のご愛顧 厚く御礼申し上げます
  • 旧年同様 本年もよろしくお願いいたします
  • 本年も何卒 ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします
  • ますますのご繁栄がありますよう 心よりお祈り申し上げます
  • 今年も変わらぬご支援の程お願いいたします
  • 皆さまのご健康とご繁栄 心よりお祈りいたします
この記事を書いた人
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事務たぬき

事務歴十数年のたぬきです。
就職氷河期で苦しみ、合わない仕事に疲れ、転職して事務職に就くも会社倒産。再就職先がブラック体質で心を病み……持ち直して事務の派遣で仕事に復帰したのち直接雇用となるも、仕事量と給与のバランスに納得できず、組織に属することを諦めました。
現在、フリーライターとして死なない程度に生きてます。