事務職の目標設定ってどうするの?目標設定したほうがいい理由と具体例を紹介
年度初めや期初などに、目標設定を言い渡される職場も多いのではないでしょうか。
ただ、目標と言われても、直接売上を出すわけではない事務職は、何を目標にすれば良いか戸惑います。そもそも、事務職に目標設定が必要なのかさえ、疑問に感じる人もいるかもしれません。
一見、意味がないようにも思える事務職の目標設定ですが、実はしたほうがプラスに働くことがあります。それでは、今回は事務職の目標設定について解説していきます。
事務職が目標設定したほうがいい理由を知って、スキルアップやキャリアアップに役立てましょう。また、目標の具体例も取り上げるので、何を目標にしたらいいか迷っている人も参考にしてください。
事務職も目標設定したほうがいい理由
営業職や販売職ならば仕事の成果が明らかなため、目標設定が必要なのは理解できます。しかし、事務職の仕事は売上に直接つながらない業務が中心であり、目標を立てる意味がわかりづらいと感じても無理はありません。
では、事務職は目標設定をしなくていいのかというと、そんなことはありません。
日々、何となく業務をこなすよりも、目標を意識して業務にあたるほうが、モチベーションや効率化につながりやすいんです。だから、面倒に感じてたとしても、事務職の人も目標設定をしましょう。
もし、事務の仕事が暇だ・退屈だ・やることがないと感じているなら、目標を立てて業務にあたれば、解決するかもしれませんよ。
目標設定を難しく感じる原因
さて、事務職も目標設定したほうがよいとお話ししましたが、いざ目標を考えると難しく感じるのではないでしょうか。
事務職の目標設定が難しく感じる原因は、数値化しにくい仕事をしているからです。
たとえば、営業職ならば「得意先への提案件数を増やす」「成約件数を増やす」といった、数値化できる目標を立てられます。「現状は○件程度だから、今年は●件以上」と、具体的な数字入れた目標を立てることができ、その数字を意識して業務にあたれます。販売職の場合も、「販売数を増やす」「顧客フォローを強化してリピーターを増やす」など、数字を組み込んだ目標を立てられるでしょう。
一方、事務職はルーティンワーク中心の業務になりやすく、数値化した目標を立てるのは難しい状態です。目標設定で悩む事務職の人は、こうした部分でつまづいているのではないでしょうか。
目標設定はノルマとは違うことを意識
事務の仕事は結果を数値化しづらいから、目標設定につまづいているのではないかとお伝えしました。なので事務職の人が目標設定するときはまず、ノルマとの違いを意識しましょう。
目標設定は、ノルマを決めて達成することだけではありません。数字に表せない成果を実現することも立派な目標です。業務フローの見直しや改善、周囲へのフォロー強化なども目標になりうる内容です。
事務職の目標って何がある?具体例を紹介
「事務職も目標設定したほうがよい」と言われても「じゃぁ、何を目標にすればいいの?」と疑問に感じるかも知れません。
目標が思いつかない人は、次に挙げるいくつかの例を参考にしてみてください。
例1:業務の効率化を図って処理速度を上げる
いつもルーティンで行っている業務の処理速度を上げれば、時間に余裕が生まれます。余裕ができれば他の業務に取り組む時間を作ったり、残業時間を減らしたりできます。
処理速度アップを目標とするならば、作業工程の見直しや作業の自動化などに取り組んで達成させましょう。
例2:同僚のサポートや後輩を指導する
普段、何気なく手伝ったり、仕事を割り振ったりしていることを目標に織り込んでしまうのも手です。
サポートや指導を目標として上司に伝えておけば、業務に貢献していることをアピールできます。目標として伝えていないと、サポートや指導した相手が成果を出しても、あなたが貢献していたと気付いてもらえないかもしれません。
また、誰に対して、どんなことを手伝っているのかを洗い出すと、その人の弱点が見えてくることも。他者の成長に必要な気付きを与える機会作りにもなるでしょう。
例3:業務のマニュアルを整備する
いつものルーティンになっている業務は、マニュアルが整備されていないことも珍しくありません。そうした細かな業務を見直し、マニュアルを整備することを目標にしてもよいでしょう。
備品発注の手順、得意先リストの更新、お中元・お歳暮、年賀状など季節ごとの対応など、事務の仕事には細かな業務が沢山あります。どのような業務があり、どれくらいの頻度で発生するのか、行う際の手順と注意点を明文化してまとめてみましょう。
こうしたマニュアルがあると、業務を引き継ぐ際にも便利です。急に仕事を休むことになっても、マニュアルを見た誰かが代理対応しやすくなります。
例4:仕事に役立つ資格を取得する
職場で取得を推奨されている資格があるなら、受験と合格を目標とするのもおすすめです。事務職の人は必須とされていなくても、会社の事業に対して理解を深められます。
また、資格合格というわかりやすい目標ができるので、やりがいもあるでしょう。試験に向けた学習が学びの機会となり、新しいキャリアパスが拓けるきっかけにもなります。
目標設定のやり方を3つのステップで解説
目標設定の必要性や目標の具体例を紹介してきましたが、ここからは目標設定のやり方を解説していきます。自分に合う目標を見つけて、成長につなげましょう。
ステップ1:現状分析
まずは現状を分析し、自分の強み・弱み、興味関心を洗い出しましょう。そのうえで、現在の業務内容と課題点を明確にすると、何を目標にすればよいかがわかりやすくなります。
ステップ2:目標の決定
現状分析から見えてきた課題点に対し、何をすれば解消できるかを考え、目標を決定しましょう。
たとえば、事務処理の手続きがわからないと、度々質問を受けていて通常業務が滞るなら、マニュアル整備を目標にすることが考えられます。
この場合
- マニュアルを作るする
- わからない人はまずマニュアルを見て対応してもらうよう周知する
という、2つの目標に分けられます。
ステップ3:目標達成のための行動計画
目標が決まれば、目標設定は完了というわけではありません。達成に向けた行動計画を立て、実行してこそ、目標設定したことが活かされます。
最終的な目標点に向けて小さな目標に分解し、具体的な行動計画を立てましょう。時々、進捗状況を確認し、目標達成に向けて進んでいるかの振り返りも大切です。
キャリアについての目標も考えてみよう!
目標を設定して日々の業務を進めれば、ルーティンワークで退屈に感じていた事務職の人も、仕事に張り合いが出るのではないでしょうか。もし、今の仕事自体に不満を感じているなら、職場で指示される目標設定だけでなく、自身のキャリアについても目標設定してみましょう。
5年後や10年後、自分はどうなっていたいか、今の職場で働き続けるのか、転職も選択肢かなどを考えるうちに、新しいキャリアが拓けるかもしれません。そうした自身のキャリアも踏まえたうえで、仕事の目標も考えると、より具体的な行動につながります。
自身のキャリアプランがわからない、迷うという場合は、キャリアカウンセリングを受けるのもおすすめです。
まとめ:事務職も目標設定して自身の成長に役立てよう
事務職の目標設定は、仕事の成果を数字で表しにくいため、難しく感じる人もいるでしょう。しかし、目標設定は数値化できることばかりではありません。目標設定はノルマとは異なることを意識して、自分に合った目標を考えてみましょう。
仕事で目標を持てばやりがいが生まれ、自身のキャリアを考えるきっかけにもなります。目標設定を通じて、自己の成長につなげましょう。
事務歴十数年のたぬきです。
就職氷河期で苦しみ、合わない仕事に疲れ、転職して事務職に就くも会社倒産。再就職先がブラック体質で心を病み……持ち直して事務の派遣で仕事に復帰したのち直接雇用となるも、仕事量と給与のバランスに納得できず、組織に属することを諦めました。
現在、フリーライターとして死なない程度に生きてます。
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