事務職はやりがいがない?暇すぎると感じる時間を有意義に使う方法
事務職の仕事は多くが裏方であり、売上に直接貢献しない性質から、評価されにくい分野にあります。
他の職種だと「営業先で提案が採用された」「販売件数を更新できた」「新しく出した広告が大反響だった」など、自身の仕事がわかりやすい成果を出せば、やりがいを感じられます。他者からの評価にもつながり、昇給や自身を付ける機会を得られますが、事務の仕事ではそうした機会はなかなか恵まれません。
「同じことの繰り返しでつまらない」「ルーティンワークでやることが少ない」など、仕事が退屈で暇すぎると感じるときもあるでしょう。事務職は希望者の多い職種ではありますが、こうした面を知らずにいると、仕事に就いてから「思っていたのと違う」と感じるかもしれません。
今回は、事務職の仕事のやりがいについて考えていきます。もしも、仕事が暇すぎると感じた場合の対処法も紹介しますので、参考にしてみてください。
事務職の仕事をしていてやりがいを感じる瞬間とは?
まず、事務職の仕事でやりがいを感じる瞬間は、どんなときでしょうか。
- サポートした相手が成功したとき
- 人から感謝されたとき
- 業務効率化を図れたとき
例に挙げた内容にやりがいを感じられる人は、事務職に向いていると言えるでしょう。逆に、これらのことが自身のやりがいにつながらないと感じるなら、事務職に向いていないのかもしれません。
事務職は人気の高い職種ですが、志すときはこうした面も考えておきましょう。いざ仕事に就いてから「やりがいがない」「つまらない」と感じてしまうと、仕事を辞める結果になったり、思わぬストレスを抱えたりしてしまいます。なぜ、事務職で働きたいのか、事務の仕事は自分に合っているのかを考えることも大切です。
また、例に挙げたやりがいを感じる瞬間は、いずれも客観的に数値化して評価しづらい内容です。
サポート相手の成功にどれくらい貢献できていたのかの判断は、簡単にできません。場合によってはサポートした相手だけが成功を評価され、サポートしていた事務職の存在は日が当たらないこともあります。
「書類を見やすく作ってくれてありがとう」「いつも備品を切らさないよう整えてくれて、助かってるよ」と、感謝の言葉を聞く機会があれば、仕事をやっていて良かったと感じられます。しかし、みんながみんな、事務がやっている仕事に目を向けて、感謝の言葉を口にするとは限りません。
業務の効率化を図れたならば日々の仕事がスムーズに進められ、大きなやりがいを感じられるでしょう。ただ、さまざまな事情から、従来のやり方を変えられないケースもあり、効率化を阻まれるケースもあります。
やりがいを感じる瞬間はあっても、その機会が訪れず、努力しても報われないと感じれば「やりがいがない」と思うのは無理ないことです。
事務職はやりがいがないと感じるのはなぜ?
では、事務職はやりがいがないと感じるのはなぜか、その理由を考えてみましょう。理由が明らかになれば対処法も見つかり、やりがいのなさからくる退屈をなくせるかもしれません。
単調な業務の繰り返しで変化に乏しい
事務職の仕事はルーティンワークが多く、変化に乏しい内容です。週ごと、月ごと、半期ごとなどに決まった書類を扱ったり、処理をしたりする内容が中心となり、慣れると単調に感じます。
業務システムを刷新する、事務所で使っているコピー機を入れ替えるなどの業務に関わるときは、大きな変化を感じますが、頻繁にある仕事ではありません。
成果が見えにくく、貢献できているかがわからない
バックオフィス業務を受け持つ事務職は、会社の利益に直接関わらないため、自身の貢献を把握できません。頑張りが評価されづらく、給料も低い水準にある職種です。
成果が見えず、貢献できているかわからないうえに給与もいまひとつ、となれば、やりがいがないと感じて当然でしょう。
頑張りが周囲に気付かれにくく、感謝されない
事務職は業務のなかでも裏方の仕事を引き受けるため、頑張りが気付かれにくい仕事でもあります。業務が円滑に回るようサポートしていても、サポートしていた事実さえ認識されないこともあるでしょう。
頑張っていてもみてもらえない、気付かれないがために感謝の言葉もないとなれば、やりがいを感じられなくなります。
事務職でやりがいを感じられない場合の対処法
事務職でやりがいを感じられないときは、自分の役割を再評価し、業務改善に取り組みましょう。
成果が見えづらい・頑張りが評価されにくい仕事だとしても、誰かがやらなければならない仕事であることは事実です。事務の仕事にも意味があるのだと認識し、仕事の効率を高めることを考えてみて下さい。
サポート業務を積極的に引き受ける
「業務が単調で変化に乏しい」「貢献できているかわからない」という事務職の人は、サポート業務を積極的に引き受けてみましょう。
業務の範囲が増えて成長の機会が得られ、サポートした人の役に立てたと実感できます。サポート業務を任せてもらえるよう、周囲が楽しみやすい雰囲気を作り、忙しくしている人に声かけすると効果的です。主体的に仕事を見つけて取り組む姿勢も、プラス評価につながります。
資格取得やスキルアップに向けた学習に取り組む
「業務が単調で変化に乏しい」「頑張りが評価されにくい」という事務の人は、資格取得やスキルアップに向けた学習はいかがでしょうか。
MOSや簿記、ITパスポートなど、事務の仕事に活かせる資格を取得すれば、日々の業務に役立ちます。資格試験に合格するという明確な目標ができ、合格すれば達成感を得られます。資格取得の事実が評価につながることもあるでしょう。
部署異動や転職を考える際も、資格があると有利に働くケースが多いため、余裕があるなら挑戦してみましょう。
部署異動や転職で違う仕事にチャレンジする
部署異動や転職など、環境を大きく変えることでやりがいのなさを解消できるケースもあります。
同じ事務系の職種でも部署が変われば、受け持つ業務も変化します。異動や配置換えを希望できるなら、自身のキャリアを考えて挑戦しても良いでしょう。
同じ職種でも会社が変わると、仕事の量や担当する業務の範囲も違います。今の会社に不満を感じているなら、転職して仕事内容をがらりと変えてみるのもひとつの手です。
暇な時間を有意義に使う工夫
事務の仕事が暇すぎると感じている人に向けて、時間を有意義に使う方法を紹介します。
スキルアップや転職のために時間を使うのも有意義な活用方法ですが、ここでは今の仕事に就いたまま時間を有意義に使う工夫を取り上げます。
業務フローの見直しと効率化
現在、事務の仕事が暇すぎると感じている人は、業務フローを見直し、さらなる効率化を図れないか考えてみましょう。業務が滞るのはどのようなシーンか、決まって発生する時期があるのか、イレギュラーな物なのかを洗い出して検証します。
検証の結果、解決すべき課題があると判明したら、効率化を考えていきましょう。
また、すでに効率化できているなら、業務フローについてのマニュアル作りもおすすめです。暗黙のルールで進めていることも、文章に書き起こしてまとめておけば、仕事を引き継ぐ際に役立ちます。急な事情で仕事を休むことになっても、マニュアルがあればフォローに入る人がスムーズに業務を代行できます。
新しいプロジェクトに積極的に参加する
もし、事務職の人も新しいプロジェクトへの参加機会があるなら挑戦することで、暇な時間をなくせます。新規プロジェクトとなればさまざまな事務サポートも必要とされ、日々のルーティンワークとは違った仕事を担当できます。
忙しくなる可能性は高いですが、プロジェクトが完了すれば達成感を得られ、チームメンバーとの一体感も感じられるでしょう。
まとめ
事務の仕事はサポート相手からの感謝や業務の効率化を図れたときにやりがいを感じられますが、その機会が少ないこともあります。やりがいのなさから仕事がつまらなく感じたり、嫌気が差したりする人もいるでしょう。
仕事のやりがいを感じられない事務職の人は、サポート業務を積極的に引き受けたり、資格取得や今後のキャリアを考えたりしてみてください。仕事が暇すぎると感じたなら、業務フローの見直しと効率化、新たなプロジェクトへの参加などがおすすめです。
事務歴十数年のたぬきです。
就職氷河期で苦しみ、合わない仕事に疲れ、転職して事務職に就くも会社倒産。再就職先がブラック体質で心を病み……持ち直して事務の派遣で仕事に復帰したのち直接雇用となるも、仕事量と給与のバランスに納得できず、組織に属することを諦めました。
現在、フリーライターとして死なない程度に生きてます。
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