事務職が挑戦したい資格・検定はこれ!おすすめ資格と学習方法を紹介

2024年10月31日

「ルーティンワークだし、ノルマを課されない事務職には、特に資格なんていらないのでは?」
「事務の実務経験はあるし、資格取得しても採用に影響しないんじゃない?」

そんなふうに考える人もいるかもしれませんが、事務職も資格を取ることでスキルアップやキャリアアップにつながります。事務で働き続けたいけれど、今の職場や仕事内容に不満がある場合も、資格取得が解決の糸口になるかもしれません。

資格が必要となるか、仕事に役立つかはケースバイケースであり、一概に断定できませんが、資格取得にはメリットがあります。

この記事では、事務職が資格や検定試験に挑戦するメリットとおすすめの資格・検定、学習方法を解説します。スキルアップやキャリアアップを考える事務職の方は、資格取得の参考にしてください。

事務職が資格や検定に挑戦するメリット

  • 自身のスキルアップにつながる
  • 人事評価にプラスされる
  • キャリアチェンジやキャリアアップに役立つ
  • 新しい目標ができる

これらのメリットは事務職に限らず、どんな職種でも言えることです。

ただし、挑戦する資格や検定試験は何でもよいわけではありません。仕事に役立つ内容か、学んだことを何に活かせるかなどを考えて、挑戦する資格を選びましょう。

事務職におすすめの資格・検定

スキルアップのため資格を取ろうと思っても、何に挑戦すればよいかわからない人もいるでしょう。

ここからは、事務職の人におすすめな資格・検定試験を紹介します。

MOS(Microsoft Office Specialist)

MOSは「Microsoft Office Specialist」の略称で、マイクロソフトが認定する資格です。Excel、Word、PowerPointなど、Microsoft Office製品に関する知識と操作スキルを客観的に評価・証明できます。試験は定期的に行われる全国一斉試験と、全国の会場で個別に行われる随時試験があります。

事務職ならば、WordやExcelのスキルは必須です。MOS資格の取得に向けて学んだことが、業務の効率化につながるでしょう。

日商PC検定

PCスキルに関する検定には、MOSのほかに日商PC検定もあります。日商PC検定ではマイクロソフト製品に限らず、その他のビジネスソフトの活用やIT知識なども問われます。

Microsoft Office製品の操作スキルをすでに十分持っている人は、MOSよりも日商PC検定のほうが挑戦しがいがあるかもしれません。状況に合わせて、挑戦する資格を選びましょう。

ITパスポート

PC操作スキルをさらに高め、踏み込んだ内容にも取り組むなら、ITパスポートも挑戦したい資格です。ITパスポートは、ITに関する基礎知識を証明し、ITリテラシーの向上に役立ちます。

情報システムの仕組みや情報セキュリティに関する知識を深められ、IT業界への転職を検討する際にも評価される可能性があります。

日商簿記

PCやIT関連の資格・検定を紹介してきましたが、事務の仕事で役立つ資格は他にもあります。

日商簿記に挑戦し、簿記の知識を身につければ予算管理や財務状況の把握に役立ちます。特に、経理事務の仕事に携わる際に有効な資格です。

また、経理に限らず、簿記の知識があれば貸借対照表や損益計算書などを読み解き、会社の財務状況を判断できるようになります。読み解いた数字から資料を作成したり、コスト削減すべき箇所を見つけたりできるでしょう。

TOEIC

グローバル化が進む現代において、英語スキルは重要です。海外との取引がある企業なら、事務職も英語スキルが評価される可能性があります。

まずはビジネス文書を読み、簡単な会話ができるレベルとされる、600点以上を目標に挑戦してみましょう。英語が得意である程度自信があるなら、ビジネス文書を書き、会議での発言も可能なレベルとされる750点以上を目標に挑戦しましょう。

事務職が挑戦する資格・検定の選び方

どの資格に挑戦するにしても、費用や学習時間が必要です。努力して合格しても、実際の仕事で活かせないと、努力が無意味に感じられてしまいます。

やみくもに試験を受けるのではなく、仕事に活かせて重要度の高いものから挑戦しましょう。

自分のキャリアプランと照らし合わせて資格を選ぶ

資格試験に合格しても、キャリアに関係しない分野の資格では、仕事に活かせません。自分がどうなりたいか、そのためにどの資格が有効かを考えて、挑戦する資格を選びましょう。

資格を取ることは目標達成の手段であり、最終的なゴールではありません。合格が最終目標にならないよう注意し、資格を取って何がしたいかを考えることが大切です。

興味のある分野や強みを活かせる資格を選ぶ

自分の興味があることや強みを活かせる分野から資格を選び、その資格が生きるキャリアプランを考える方法もあります。一般的に難易度が高いとされる資格でも、興味のある内容だとモチベーションを維持しやすくなります。

  • PC関連に強いならMOSや日商PC検定、ITパスポート
  • 数字に強い・計算が得意なら日商簿記
  • 英語が得意ならTOEIC

得意分野を伸ばせれば自信がつき、自己肯定感も得られます。

学習時間や費用、取得難易度を考慮する

仕事に役立つ資格でも、学習時間が確保できないと合格は難しくなります。受験費用も数千円から数万円かかるため、資格取得の際は費用の捻出も考慮すべき事柄です。あまりにも難易度の高い資格試験だと、挫折する可能性もあります。

自身の能力と照らし合わせ、最初は難易度の低い資格から挑戦し、合格という成功を積み重ねながら上位資格に挑戦するとよいでしょう。

また、試験合格後に別途研修や登録を受けないと、有効にならない資格もあります。定期的に講習を受けて、資格を更新しなければならない資格もあります。MOSや簿記、秘書検定などは一度合格すれば取得完了ですが、専門性の高い資格を受けるときは注意が必要です。

資格取得するときは、合格するまでの費用だけでなく、合格後に必要な費用も考えておきましょう。

資格・検定試験に挑戦するときの学習方法

資格・検定試験に挑戦するときの学習方法は、独学・通信講座・スクールの大きく3種類。それぞれメリット・デメリットがあるため、自分に合う方法を選びましょう。

テキストや過去問題で独学する

メリットデメリット
・費用を抑えられる
・自分のペースで進められる
・行き詰まったときの解決が難しい
・モチベーションを維持しづらい

対策テキストや過去問題集を用意し、講師の指導を受けずに学習する方法です。最近は、出題内容を解説するYouTube動画や過去問題に挑戦できるWebなども増えています。費用をかけなくてもスキマ時間を使って、コツコツ学習することが可能です。

独学の場合、テキストや問題集の購入費用と受験費用程度で済むため、コストを抑えられます。反面、学習に行き詰まったときの解決が難しく、モチベーション維持しづらいデメリットもあります。

事務タヌキのエピソード

私は以下の資格・検定に独学で合格しています。
・日商簿記3級
・秘書検定2級
・FP技能検定3級・2級
学習時間を確保する余裕があったことや得意な分野だったこともあり、テキストと過去問題集に取り組むだけで何とかなりました。

通信講座を受講する

メリットデメリット
・スクール受講よりは安価
・添削や質問で行き詰まりを解決できる
・自分のペースで進めやすい
・ある程度費用はかかる
・課題提出や添削、質問などには期限がある

テキストと課題が与えられ、添削を受けられる通信講座も人気のある学習方法です。独学よりは費用がかかるものの、自分のペースで学習を進めやすく、スクール通学よりは安価で済みます。

最近はオンライン視聴できる映像教材を用意していたり、専用アプリで学習できたりする通信講座も登場しており、テキストと問題集だけで学ぶ独学よりもモチベーションを維持できる工夫がされています。

ただし、添削には有効期限があり、オンラインで視聴できる動画も一定期間が経過すると再生できなくなるケースが一般的です。自分のペースで進められるといっても、期限がある点には注意しましょう。

スクールに通う

メリットデメリット
・自宅とは異なる環境で学習に集中できる
・講師へ質問や相談ができる
・決まった日時に受けなければならない
・費用が高い

独学や通信講座よりも費用がかかる方法ですが、資格取得を目標としたスクールでは、その資格・検定試験の合格に特化した授業を受けられます。自分のペースで学習する方法だと続かない人には、スクール受講が有効な手段です。

決まったスケジュールで通学しなければなりませんが、最近はオンライン授業を受けられるスクールも登場しています。場所を選ばず受けられる講座も増え、欠席した場合は録画映像でフォローされるところもあります。

わからないことがあれば講師への質問や相談で解決でき、学習の行き詰まりも解決できます。費用がかかったのだからという気持ちから、挫折しにくくなる人もいるでしょう。

まとめ

事務職の人も資格取得はスキルアップや人事評価につながり、目標設定にもなる有効な方法です。興味のある分野や得意な内容のものがあれば挑戦し、自身の成長に役立てましょう。

学習方法には独学や通信講座、スクール受講が挙げられます。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合う方法で学習し、資格取得を叶えましょう。

この記事を書いた人
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事務たぬき

事務歴十数年のたぬきです。
就職氷河期で苦しみ、合わない仕事に疲れ、転職して事務職に就くも会社倒産。再就職先がブラック体質で心を病み……持ち直して事務の派遣で仕事に復帰したのち直接雇用となるも、仕事量と給与のバランスに納得できず、組織に属することを諦めました。
現在、フリーライターとして死なない程度に生きてます。